肘の外側の痛み 野球肘(離断性骨軟骨炎)

3月も後半に差し掛かり、暖かくなってきたこともありこれからはスポーツが盛んになってくると思われます。

高校野球も春の選抜野球が開催されましたが、練習量も増えて身体を酷使することも多くなりどこかしら痛めてしまうことも考えられます。

今回は、その中でも肘の痛みに関してを紹介していきます。

代表的な肘の疾患には離断性骨軟骨炎(OCD)や関節ねずみといわれる関節遊離体、変形性肘関節症があります。

【野球肘】

内側型・外側型野球肘

投球動作による肘の障害を総称して野球肘といいます。

骨・軟骨だけでなく靭帯や筋腱付着部の損傷も含まれます。

また部位により内側型外側型に分類されます。

○内側型は内側靭帯・筋腱付着部の障害が主体で代表として内側側副靭帯損傷(MCL損傷)が挙げられます。 長期的な経過は比較的良好です。

○外側型は離断性骨軟骨炎が中心となります。

離断性骨軟骨炎は野球肘で最も重症になる障害の一つです。

この重症になる障害について着目していきます。

離断性骨軟骨炎(OCD)

発症しやすい年齢は12歳~15歳で好発します。

性差は女性より男性の方が肘のOCDのリスクが7倍も違います。

この時期は、関節の表面にある軟骨がとても弱い時期です。

投球動作は、身体の各部位の運動を通じて全身を動かし、下半身から生み出された力を指先からボールへ伝えていく動作です。

そのため、身体の機能(関節の柔軟性や筋力など)が低下すると全身運動のつながりが崩れて肘関節にかかる負担が増えてしまいます。

関節の柔軟性や筋力が低下することで悪いフォーム(投球動作で肘の突き出しなど)になったり、投げすぎにより肘に多くのストレスがかかったりすることで肘に痛みが生じ、投球が困難になることを投球障害肘(野球肘)と言います。

OCDは前述した野球肘の1つであり、肘の外側が障害される疾患です。

進行するとスポーツだけでなく、日常生活にも支障をきたす可能性があります。

大規模な野球肘検診などで障害がみつかる確率は2~3%ともいわれているため数として少ないですが、野球をしているお子さんをもつ親御さんや学童期の野球選手に携わる方は必ず押さえておきたい疾患のうちの1つです。

【症状】

・ボールを投げた時の肘の痛み

・肘の外側を押したときの痛み

・肘の曲げ伸ばしの制限(可動域制限)

OCDの病期は

初期(透亮期)→進行期前期(分離前期)→進行期後期(分離後期)→終末期(遊離期)という順に進んでいきます。

初期は痛みや可動域制限といった自覚的症状が出にくいことが特徴です。

進行期以降になるとボールを投げた時の肘外側の痛みや可動域制限が出てくるようになります。

終末期になると肘の軟骨が剥がれてしまい、その剥がれた軟骨が遊離体(関節ねずみ)となり、骨の間に挟まって強い痛みを生じたり、肘の完全な曲げ伸ばしができなくなったりします。

初期での投球を一時中断で修復率が85%といわれていて、そのまま投球を継続していると病期進行が約70%になるのでいち早く発見して早期に防ぐことを心がけることが大事です。

根本的に原因は投球動作もですが、筋力が足りていないことも大きく関わってきます。

なので、身体の成長がまだ乏しいうちは投球数の制限など、

大人が目を配ることが大切になってきますので十分に注意しましょう。

ちなみに

小学生では1日に50球以内(週200球)

中学生では1日に70球以内(週350球)

高校生では1日に100球以内(週500球)

1日に2試合の登板は禁止すべきであると最近では言われてきています。

この疾患は早期発見、早期治療がとても重要になりますのでほったらかしにせず早めに受診しましょう。

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