8月も終わりに差し掛かり朝晩の気温も少し下がってきたかなと感じるようになってきました。
暑い日が続くことで冷房の効いた室内にと暑い外気に触れることの繰り返しで身体が疲れてきたりしていると思います。
そんな状態が続くと肩こりを感じることもあるかと考えられます。
今回はそんな肩こりについてをお伝えできればと思います。
歳を取れば誰もが見舞われる肩こり。
最近では若い人にもみられることが増えてきています。
厚生労働省が毎年行なっている「国民生活基礎調査」では男性の不調の訴えの第一位は腰痛、第二位は肩こり。女性の場合は第一位が肩こりで第二位が腰痛。
男女で逆転しているものの、長年この二つが不調の二大不調とされているようです。
これはもういってみれば国民病です。
全ての肩こりは単なる運動不足や姿勢の悪さで起こるわけではありません。
なかには思いもよらない重篤な病気が隠れていることもあります。
ほったらかしにしているとより深刻になる恐れがあるので要注意!
「肩こりには医学的に3つの括りに分類される」
肩こりは医学的に本態性、心因性、症候性という3つの括りに分類される。
本態性はいわゆる一般的な肩こり。
心因性はストレスが原因となって生じるもの。
症候性は整形外科的、あるいは内科的な何かの原因があって肩こりの症状がみられるもの。
本態性は左右の肩が同じように凝るのが特徴のひとつ。
それ以外の肩こりでは特定の部位に凝りや痛みが生じることが多い。
後者の場合は特に、ひとつひとつ考えられる原因を探っていく必要があります。
『本態性肩こり』
とくに病気の背景がない一般的な肩こりがこれに当たる。考えられる原因は、不良姿勢、長時間のデスクワーク、運動不足による筋力低下、過労、寒い環境、加齢、睡眠不足など。
肩周辺の血流が滞り、発痛物質が蓄積して痛みが生じる。 あるいは筋肉が過度のストレスを受けて興奮し、筋膜状の神経を介して交感神経が刺激され、さらなる緊張や凝りが生じると考えられています。
『心因性肩こり』
仕事の締め切り、プレゼンの前、取引先との会食、上司からの叱責。これらの状況下では、無意識に肩に力が入ってしまうもの。
一時的なものであれば問題ないが、過剰なストレスがかかり続けることで交感神経が優位な状態が定常化する。すると、抹消の血管が収縮して血流が滞りがちになる。これを解消しないまま常に肩に力みがあると、より筋肉がガチガチに固まり、発痛物質の温床になってしまう。これがストレスによる心因性肩こりです。
『症候性肩こり』
背景に病気が潜んでいる肩こりが症候性肩こりという。
狭心症や肺の腫瘍、消化器疾患といった内科的な病気や整形外科的な病気、または眼精疲労や頭痛などが原因で凝りや痛みの症状が起こります。
その中で整形外科的な主な疾患について紹介します。
頸椎椎間板ヘルニア
肩腱板損傷
四十肩・五十肩
胸郭出口症候群
頸椎症性神経根症
正しい姿勢に矯正したり、運動しても凝りや痛みが改善しない。あるいは首をちょっと動かしただけで肩周辺が痛む。肩や腕がピリピリ痺れる。肩全体が凝るのではなく特定の部位だけに違和感がある。1カ月以上痛みが続きだんだん痛みが強くなる。
こうした症状がみられたときは症候性肩こりが疑われます。
まずは凝りや痛みの正体と向き合うことから始めてみて下さい。
気になることがあればご相談ください。