今回紹介させてもらうのは、腋窩神経障害です。
腋窩神経は、第5、6頸神経から成ります。
腕神経叢上幹から分かれる後枝を経て小円筋、大円筋、上腕三頭筋長頭で形成されるクアドリラテラルスペース(quadrilateral space)を後上腕回旋動脈とともに後方へ抜け。
小円筋に運動枝を出した後、2つの終枝に分かれ肩外側の皮膚感覚枝と三角筋の運動枝となります。
腋窩神経の障害で、肩外転力・外旋力低下と肩外側の感覚異常が生じます。
【好発】
ラグビーやアメリカンフットボール、野球などをされるスポーツ選手に多い。
また、肩関節脱臼を発症する20〜40代の成人に生じます。
【原因】
腋窩神経単独麻痺の多くは、外傷性肩関節脱臼に合併する。
上腕骨骨頭による牽引力が原因とされる。
肩外旋、肩外転による脱臼では、腕神経叢や血管束は骨頭の前方にあり、
下方に脱臼する骨頭で牽引されるのは腋窩を後方へ回り込む腋窩神経だけなので腋窩神経の単独麻痺が生じます。
このほか、オートバイの転倒事故やスキーなどのスポーツでの転倒で肩と側頭部で着地した際に腕神経叢が引き伸ばされて損傷する事があります。
【症状】
損傷を受けた神経が支配している筋肉に脱力が起こり、感覚の麻痺も起こってきます。
最も多い腋窩神経の損傷では、三角筋が動かなくなるため肩を前や横に持ち上げる動作が難しくなり、肩の周囲の感覚が鈍くなります。
また、三角筋は強力な肩の外転筋であるが、棘上筋が効いていれば必ずしも肩挙上不能とはなりません。
【治療】
基本的には、安静にし神経の回復を待つ保存療法 当院で行う治療としては、運動療法や鍼灸マッサージを行います。
同じような肩の周囲の感覚が鈍くなったりしてお困りの方、 いつでも当院にご相談ください!!