ゴールデンウィークも終わり、仕事や学校と忙しくなってきたことと思います。
身体を使うこともまた増えてくることでしょう。
使いすぎによる痛みも出てくることもあるので注意をしていかないといけないです。
そこで今回は、【ばね指】という症例についてお伝えしていきたいと思います。
ばね指とは指を曲げ伸ばしすると引っかかる腱鞘炎の一種です。
○手指を動かすと指が痛む。
○指を伸ばそうとすると「カクン」と引っかかり感を感じる。
○指が曲がったまま動かなくなることがある。
そうした症状があったら、腱鞘炎の一種である「ばね指」が疑われます。
手のひらには、指先から手首にかけて、骨と筋肉をつなぎ指を曲げる腱(屈筋腱)が通っていて、その途中には腱を鞘のように覆い浮き上がりを防ぐ腱鞘(靭帯性腱鞘)というトンネル状の組織があります。
加齢や指の使いすぎで腱鞘に炎症が起こり、強い痛みや腫れが生じた状態を「腱鞘炎」といいますが、その状態が続き腱鞘が硬く厚みを増すと、腱が締め付けられたり腱に腫れが生じたりして、腱鞘の中をスムーズに通れなくなります。
すると、指を動かすときに腱鞘の中で腱が引っかかったり、引っかかりが外れたりする「ばね現象」が現れます。
これをばね指といいます。
ばね指は、主に利き手の親指のつけ根と中指に多く発生する傾向がありますが、どの指にも起こりえます。指の付けに痛みや熱感、腫れがあるのも、ばね指の特徴で、放置すると指の関節に拘縮(動く範囲に制限が生じて強ばっている状態)が起こってしまいます。
なので、痛みや引っかかり感があれば早めに施術を始めることが大切です。
《ばね指に悩む人が多く、糖尿病の人は特に注意!》
ばね指は、一般には家事や仕事で手指をよく使う中年女性に多く、特に更年期以降の女性や、妊娠中・産後の女性に頻発すると言われていました。
そのため、女性ホルモンの減少が発症に関係していると考えられているようです。
また、糖尿病の人に多発することが知られており、ばね指の生涯有病率は通常では2~3%ですが、糖尿病患者では10%と約5倍も多いとの報告があるそうです。
男性がばね指を起こした場合、糖尿病の可能性があるので要注意です。
このほかには、透析を受けている人や、関節リウマチや手根管症候群といった病気がある人もばね指を併発しやすいことが知られています。
直近でも来院された患者様の中でばね指の方がいらっしゃいました。
『患者様』
50代 女性 クリニック勤務
『症状』
クリニックでお仕事をされていて物を掴む動作がツラく、指の曲げ伸ばしで痛みと引っ掛かり感が出現して来院時は手の腫れも見られ、仕事や日常生活で支障が出ている状態でした。
『主訴』
手の第1指の曲げ伸ばしの可動域制限、疼痛
『治療内容、経過』
当院では手指、前腕への施術、拡散型圧力波(マスターパルスワン)を用いて施術を行っております。
普段の生活の中では、テーピング、サポーターにて安静を保ってもらい、
施術を継続して行うことで腫れがおさまり、施術6回目には指を動かすのにびくびくと怖がることがなくなってこられ、現状ではお仕事で物を掴むのも苦労しなくなったとおっしゃられています。
今後も、お仕事も続けれられるし、日常生活でも手指に負担のかかることは多いので、
手指のストレッチなどその後のケアなどもお伝えしています。
症状が少しでも気になるようであれば、早めに対処しましょう。
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