肉離れとは?原因・症状・応急処置から再発予防まで接骨院で解説
2026.09.23
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スポーツをしている方や、普段から運動習慣のある方に多くみられるケガの一つに「肉離れ」があります。
「走っているときに太ももの裏に突然痛みが走った」
「ジャンプした瞬間にふくらはぎを痛めた」
「運動中にブチッとした感じがして、その後から歩くのも痛い」
このような経験がある方は、肉離れを起こしている可能性があります。
肉離れは、軽いものから筋肉の損傷が大きいものまで程度に幅があり、症状によって適切な対応も変わってきます。
また、「痛みが少なくなったから、もう運動しても大丈夫」と自己判断してしまうと、再び同じ場所を痛めてしまうこともあります。
今回は、接骨院でもご相談の多い「肉離れ」について、どのようなケガなのか、なぜ起こるのか、受傷直後の対応、施術、運動復帰、再発予防まで詳しく解説します。
肉離れとは?
肉離れとは、筋肉が急激に引き伸ばされたり、強い収縮を起こしたりすることで、筋肉の一部が損傷するケガです。
医学的には「筋挫傷」や「筋損傷」などと表現されることがあります。
特に多いのが、太ももの裏にある「ハムストリングス」、太ももの前にある「大腿四頭筋」、ふくらはぎにある「腓腹筋」などです。
スポーツでは、ダッシュ、ジャンプ、急な方向転換など、筋肉に大きな負荷がかかった瞬間に発生することが多くあります。
例えば、短距離走でスタートを切った瞬間や、サッカーで急に加速したとき、バスケットボールでジャンプしたときなどに起こることがあります。
「筋肉が切れた」と聞くと、とても大きなケガのように感じるかもしれません。
実際には、筋肉の損傷の程度には違いがあり、筋線維に小さな損傷が起きているケースから、部分的に大きく損傷しているケースまでさまざまです。
そのため、肉離れだからといって、すべての方が同じ症状になるわけではありません。
肉離れが起こりやすい部位
肉離れは身体のさまざまな筋肉で起こる可能性がありますが、スポーツなどでは特に下半身に多くみられます。
① 太ももの裏側「ハムストリングス」
ハムストリングスは、太ももの裏側にある筋肉の総称です。
走る、ジャンプする、身体を前に進めるといった動作に関わっているため、陸上競技やサッカー、野球、バスケットボールなど、走る動作の多いスポーツで負担がかかりやすい場所です。
「ダッシュした瞬間に太ももの裏が痛くなった」という場合は、ハムストリングスの肉離れが疑われます。
② ふくらはぎ
ふくらはぎの筋肉も肉離れが起こりやすい部位です。
特に、ジャンプやダッシュ、急な方向転換などで強い力が加わった際に発生することがあります。
「ふくらはぎを後ろから蹴られたような感じがした」と表現される方もいます。
③ 太ももの前側「大腿四頭筋」
太ももの前側にある大腿四頭筋も、強い運動負荷がかかることで損傷することがあります。
特に、ダッシュやキック動作、ジャンプなど、強く脚を使うスポーツでは注意が必要です。
肉離れの主な症状
肉離れを起こした場合、代表的な症状として以下のようなものがあります。
・運動中に突然痛みが出る
・筋肉を伸ばすと痛い
・力を入れると痛い
・歩く、走るなどの動作で痛む
・患部を押すと痛い
・腫れが出る
・時間が経ってから皮下出血がみられる
・損傷の程度によっては、筋肉にへこみを感じることがある
特に特徴的なのが、「運動中に突然痛みが出る」という点です。
ただし、肉離れの症状は損傷の程度や部位によって異なります。
強い痛みがある場合はもちろんですが、痛みが比較的軽い場合でも、無理に運動を続けることで損傷を悪化させる可能性があります。
「少し痛いけれど動けるから大丈夫」と考えず、痛みが出た時点で運動を中止することが大切です。
なぜ肉離れは起こるのでしょうか?
肉離れは、単純に「筋肉を使いすぎたから起こる」というわけではありません。
さまざまな要因が重なって発生します。
急なダッシュやジャンプ
肉離れの代表的な原因です。
筋肉が急激に収縮したり、反対に急激に引き伸ばされたりすると、筋線維に大きな負荷がかかります。
特に、準備運動が不十分な状態でいきなり全力で走ると、肉離れのリスクが高くなる可能性があります。
筋肉の柔軟性が低下している
筋肉の柔軟性が低下している状態では、急な動きに対して筋肉が十分に対応できないことがあります。
普段あまり運動をしていない方が、急に激しい運動をした場合にも注意が必要です。
筋肉の疲労
疲労が蓄積すると、身体を思い通りに動かしにくくなったり、筋肉にかかる負担が大きくなったりすることがあります。
特に長時間の練習や試合の後半など、疲労が蓄積した状態では注意が必要です。
ウォーミングアップ不足
運動前の身体が十分に温まっていない状態で、急に強い運動をすると筋肉に大きな負担がかかります。
ウォーミングアップは、単に「身体を温める」だけではなく、これから行う運動に身体を準備させるという意味でも重要です。
過去に肉離れを起こしたことがある
一度肉離れを起こした部位は、回復途中で無理をすると再び痛めてしまうことがあります。
痛みがなくなったことと、筋肉が十分に運動できる状態まで回復したことは、必ずしも同じではありません。
そのため、競技復帰の際には段階的に負荷を戻していくことが重要です。
肉離れを起こした直後はどうすればいい?

肉離れが疑われる場合、まず大切なのは「無理に動かさない」ことです。
痛みがある状態で走ったり、ストレッチをしたり、患部を強く揉んだりすると、症状が悪化する可能性があります。
受傷直後は、一般的な応急処置として、患部を安静にし、必要に応じて冷却や圧迫、挙上などを行います。
いわゆる「RICE処置」と呼ばれる考え方です。
ただし、近年ではケガの状態や時期に応じて、過度な安静や長時間の冷却を避け、状態を確認しながら適切に負荷を調整する考え方もあります。
そのため、「肉離れをしたら、とにかく何日も冷やし続ければいい」というわけではありません。
痛みが強い、歩くことが難しい、腫れが強い、広範囲に内出血があるなどの場合には、医療機関での診察が必要になることもあります。
肉離れを起こした直後に避けたいこと
肉離れを疑う場合、次のようなことは控えましょう。
無理に運動を続ける
「少し休めば大丈夫」と運動を再開するのは危険です。
筋肉に損傷がある状態で負荷をかけると、損傷を広げる可能性があります。
痛い場所を強く揉む
痛みがあるからといって、患部を強く揉んだり押したりするのは避けましょう。
特に受傷直後は、筋肉や周辺組織への刺激によって症状が悪化する可能性があります。
強くストレッチする
肉離れの直後に「筋肉が硬くなっているから伸ばそう」と強くストレッチするのも注意が必要です。
損傷した筋肉をさらに引き伸ばすことになるため、自己判断で強いストレッチを行うのはおすすめできません。
痛み止めだけで無理をする
痛みが一時的に軽くなったとしても、筋肉の損傷そのものがすぐに回復するわけではありません。
「痛くないから大丈夫」ではなく、筋肉が運動に耐えられる状態まで段階的に戻していくことが大切です。
接骨院では肉離れに対して何をするの?
接骨院では、まず現在の症状や痛みが出た状況などを確認し、患部の状態をみながら対応します。
肉離れといっても、損傷の程度や部位によって状態は異なります。
そのため、
「いつ痛めたのか」
「どのような動作で痛めたのか」
「痛みはどこにあるのか」
「歩けるのか」
「どの動作で痛むのか」
などを確認することが重要です。
状態に応じて、患部への負担を減らすための固定やテーピング、物理療法、手技などを行う場合があります。
ただし、接骨院で対応できる範囲には限りがあります。
骨折や大きな筋断裂などが疑われる場合には、医療機関での画像検査や診察が必要になることがあります。
「接骨院に行けばすべての肉離れを治してもらえる」ということではなく、状態を確認したうえで、必要に応じて医療機関と連携することも大切です。
肉離れは「痛みがなくなったら治った」ではありません
肉離れで非常に注意したいのが、このポイントです。
数日経って痛みが軽くなってくると、「もう治った」と思ってしまう方が少なくありません。
しかし、痛みがなくなってきたことと、筋肉がスポーツなどの強い負荷に耐えられる状態になったことは別です。
例えば、普通に歩けるようになっても、ダッシュすると痛みが出る場合があります。
これは、日常生活で必要な筋力と、スポーツで必要な筋力には大きな差があるためです。
競技復帰を急ぐのではなく、
「歩く」
↓
「軽く動く」
↓
「ジョギング」
↓
「少しスピードを上げる」
↓
「ダッシュ」
↓
「競技特有の動作」
というように、段階的に負荷を上げていくことが大切です。
もちろん、具体的な復帰時期は損傷の程度や部位、競技内容などによって変わります。
自己判断だけで復帰時期を決めるのではなく、専門家に状態を確認してもらいながら進めることをおすすめします。
肉離れからの復帰で大切なこと
競技復帰を考える場合、「痛みがあるかどうか」だけではなく、筋肉がしっかりと動かせるかを確認する必要があります。
例えば、
・歩行で痛みがない
・日常生活で痛みがない
・患部を動かしても痛みがない
・十分な筋力が戻っている
・軽いジョギングができる
・スピードを上げても問題がない
・ジャンプや切り返しなど競技特有の動作ができる
など、段階的に確認していきます。
特にスポーツ選手の場合、直線をゆっくり走るだけなら問題なくても、急な方向転換や全力ダッシュで痛みが出ることがあります。
そのため、競技復帰では「競技で必要な動きができるか」という視点も重要です。
肉離れを予防するには?
肉離れを完全に防ぐことは難しいですが、リスクを減らすためにできることはあります。
運動前にウォーミングアップをする
運動前には、軽いジョギングや身体を動かす運動などを取り入れ、身体を徐々に運動モードへ切り替えていきましょう。
いきなり全力でダッシュするのではなく、軽い動きから徐々に強度を上げていくことがポイントです。
日頃から身体を動かす
普段ほとんど運動していない状態で、休日だけ急に激しい運動をすると、筋肉への負担が大きくなります。
普段から適度に身体を動かし、筋力や柔軟性を維持することも予防につながります。
疲労を溜めすぎない
練習量が多い方や、仕事とスポーツを両立している方は、身体の疲労にも注意しましょう。
睡眠や休養もトレーニングの一部です。
疲れているときに無理をして運動強度を上げるのではなく、その日の身体の状態に合わせて練習量を調整することも大切です。
過去に肉離れをした方は特に注意
一度肉離れを経験した方は、「もう痛くないから大丈夫」と急に以前と同じ運動量へ戻すのではなく、段階的に負荷を上げていきましょう。
必要に応じて、筋力トレーニングや柔軟性の改善、身体の使い方の見直しなどを行うことも重要です。
こんな症状がある場合は早めにご相談ください
次のような症状がある場合は、無理に運動を続けず、早めに専門家へ相談しましょう。
・運動中に突然強い痛みが出た
・歩くのがつらい
・患部が大きく腫れている
・内出血が広がっている
・筋肉にへこみを感じる
・体重をかけると強く痛む
・数日経っても痛みが改善しない
・一度よくなったのに再び痛くなった
・スポーツへの復帰時期が分からない
特に、強い痛みや著しい腫れ、明らかな筋肉の変形、歩行困難などがある場合は、より大きな損傷の可能性もあるため、医療機関での診察を検討してください。
まとめ
肉離れは、筋肉に急激な負荷が加わることで起こる代表的なスポーツ障害の一つです。
太ももの裏やふくらはぎなどに起こることが多く、ダッシュやジャンプ、急な方向転換などをきっかけに突然痛みが出ることがあります。
肉離れを起こした場合に大切なのは、「痛みを我慢して動かさないこと」です。
受傷直後は無理に運動を続けたり、患部を強く揉んだり、強いストレッチをしたりすることは避けましょう。
また、痛みがなくなったからといって、すぐに以前と同じ運動へ戻るのも注意が必要です。
肉離れは、痛みが改善してからも筋肉の状態が十分に戻っていないことがあります。
再発を防ぐためにも、身体の状態を確認しながら、少しずつ運動強度を上げていくことが大切です。
「肉離れかもしれない」
「運動中に急に太ももやふくらはぎが痛くなった」
「いつから運動を再開していいか分からない」
「以前肉離れをしてから、また痛めそうで不安」
このような場合は、一人で判断せず、一度ご相談ください。
当院では、患者様の症状や生活スタイル、スポーツの種類などを確認したうえで、現在の状態に合わせた施術や日常生活での注意点、運動復帰に向けたアドバイスを行っています。
肉離れは「痛みを取ること」だけでなく、「再び安心して身体を動かせる状態に戻すこと」も大切です。
少しでも気になる症状がある場合は、無理をせず早めにご相談ください。
皆さまが好きなスポーツや日常生活を安心して続けられるよう、身体の状態を確認しながらサポートしていきます。



