【仙腸関節】10年前初めて痛みが出現し昨年再発(50代・女性)

仙腸関節
仙腸関節

【来院されたきっかけ】

10年ほど前に腰、臀部付近に痛みを感じ、医療機関に行かれたところ、猫背でヘルニアの可能性があると言われたので、反対に背筋を伸ばして反るように意識していたら痛みが出なくなった。

その後落ち着いていたが、2年前に再発。整形外科でレントゲンを撮ってもらい痛みの原因は反り腰だと言われて1か月間リハビリをしていったん楽になった。

その後はリハビリで教えてもらったストレッチを毎日行い、痛みは無くなっていたのだが2月頃から痛みが再発。昨年末からストレッチが出来ない事が続き、それが原因かな、と思いまたストレッチをしっかり行うようにしたが今回はそれでも楽にならなく、今は歩くのが怖くなってしまっている。

【施術】

まず左右の脚長差や骨盤の傾き、高さを確認し、三角ブロックを使用。

イーファスにて全身の状態を検査後、マスターパルスoneを使用しました。

圧力波療法
圧力波療法

【経過】

初回から2日後来院の際には痛みが半分くらいになった。

歩くことにチャレンジしようと気を付けながらウォーキングを行っていたところ左足第5中足骨付近が痛み、整形外科でレントゲンを撮ってもらったが骨に異常は無かった。靴のインソール、部分的に綿を入れて高さ調整を行って頂くよう指導すると痛みが無くなった。

2週間後、腰の痛みがほぼ気にならない程度になった。山道を歩いても痛みが出なかった。

【ワンポイントアドバイス】

仙腸関節とは??

仙腸関節とは、背骨の下部にある仙骨が、骨盤の左右の腸骨と組み合わさってできている関節です。仙骨の「仙」と腸骨の「腸」の頭文字をとって仙腸関節と名付けられました。
仙腸関節は、上半身の体重を支えているため、いくつもの頑丈な靭帯によって包まれ、補強されています。仙骨と腸骨の接触面は、線維軟骨でおおわれています。通常、仙腸関節の包内運動は2~3㎜とわずかです。
仙腸関節は、人間が立ち上がって2本足歩行をする前、4本足で歩いていた時には、両足の運びとともに大きく動いていたと推測されています。人類が立ち上がって歩くようになった為、仙腸関節の役割がもっぱら上半身の体重を支える事になり、現在のように仙腸関節の可動範囲が少なくなったと考えられます。

仙腸関節の主な役割は下半身と上半身の間の衝撃を吸収することです。仙腸関節はほんのわずかにしか動きませんが、このわずかな動きによって身体にかかった衝撃の吸収がなされます。仙腸関節はその周りに強度の高い靭帯が取り囲むことで構造が安定化されています。その靭帯のほかに大殿筋や梨状筋などの筋肉が仙腸関節をサポートします。

仙腸関節炎は腰の下のほうや臀部の痛みを引き起こし片側または両側の足にも痛みが生じます。立ちっぱなしや階段の昇り降りで痛みが悪化します。

仙腸関節炎・仙腸関節障害は、比較的若い年代から中年の女性に多く発症します。妊娠中の女性や産後の女性は仙腸関節の痛みが生じやすいです。仙腸関節炎は時に診断が難しく他の腰痛の疾患と間違われることもあります。近年では腰痛のうちの15~30%は仙腸関節が原因と考えられています。施術は、リハビリや内服療法が主体となり、「仙腸関節障害」とも呼ばれます。

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